think と feel の違い。「〜と思う」は、頭で? 心で?

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映画を観た帰りに、友だちから聞かれます。
「どうだった?」
「すごくよかった、と思う」
……この「と思う」、英語にするなら、think? それとも feel? どちらも「思う」と訳せるので、迷います。
答えは、「どっちも言える」です。ただ、think と feel の違いはあります。頭で考えて出した答えなのか、心にふっと浮かんだ感じなのか。それは、日本語の「思う」を見ると分かります。
「雨だと思う」と「来る気がする」は、思い方が違う
空を見上げて、雲が厚いし、風も湿っている。「今晩は、雨だと思う」。材料をそろえて、頭で出した答えです。
一方、理由は言えないけれど、「あの子、来る気がする」と思うことがあります。考えて出したのではなく、心にふっと浮かんだ感じです。
どちらも日本語では「思う」ですが、頭で組み立てたのか、心に浮かんだのかは、別の思い方です。
その違いが、いちばんはっきり出る言葉があります。「疲れた」です。「疲れたと考える」とは言いません。疲れは、考えて出す答えではなく、体が勝手に感じるものだからです。
英語も、同じ仕組みです。
- think = 頭を使って、考えて思う
- feel = 心や体で、何となく感じる

辞書(プログレッシブ英和中辞典)も、think は「(頭を使って)考える」「(考えて)思う」、feel は「心で思う」「何となく思う、感じる」と説明しています。
ただ、これは中心になる感じの話で、実際には重なる所がたくさんあります。そこが、この2つのややこしいところです。
think は、「考えて、こう思う」とき
think の辞書の例文には、こんなものがあります。
辞書では、この例は、確信を弱めて言う形として載っています。「たぶん、〜だと思う」という感じですね。
映画の感想なら、こうです。
feel は、「心で、何となく」感じるとき
一方、feel の辞書の例文は、こうです。
辞書では、feel のこの意味は、「心で思う、何となく思う、感じる」と説明されています。「彼女が来る」ことを、「何となく、そんな気がする」と感じている、という感じです。
あれ? think にも「気がする」があるの?
ドアの外で、カタッと音がした。「だれか、いる気がする……」。
日本語では、はっきりしないとき、「気がする」と言います。だったら、英語は feel の出番のはず。……と思いたくなります。
ところが、think の辞書の例文には、こんなものがあります。
「気がした」なのに、feel ではなく、thought です。
「think = 理由がある」「feel = 理由がない」と、きっぱり分けることはできません。think でも、「〜のような気がする」と言えます。さっきの友だちへの返事も、どちらでもまちがいではありません。
feel を「思う」の意味で使うのは、いいの?
英語の文章や動画で、I feel that ... と言っている人を見て、「あれ? feel って、気持ちの言葉じゃなかった?」と引っかかったことはありませんか。心で感じる言葉なのに、意見を言うときに I feel と言っていいのか、気になりますよね。
英語の文法を解説するブログ Grammarphobia は、feel を think や believe の意味で使うことは、"very common and quite legitimate"(とても一般的で、十分に正当)だと書いています。14世紀の終わりごろには、すでにこの使い方があったそうです。
I feel that ... を見かけても、まちがいだと思わなくて大丈夫です。
気持ちや体の調子は、feel + 形容詞
feel には、もう1つ大事な使い方があります。「疲れた」「うれしい」のように、気持ちや体の調子を言うときです。
辞書には、"feel sick"(気分が悪い)のような形も載っています。
ここで、うっかりやりがちな文
「疲れたと考える」が変なのと同じです。think のあとには、「考えた内容」(I think it will rain. のような文)が続きます。「疲れた」という体の感じを言うなら、feel の出番です。
まとめ
- think は「(頭を使って)考える」。考えて、こう思う
- feel は「心で思う、何となく思う」。〜な気がする
- ただし、重なる所も多い。think でも「気がする」と言えるし、feel を「思う」の意味で使うのも、よくある正しい使い方
- 気持ちや体の調子は、feel + 形容詞(I feel tired.)
迷ったら、「考えたこと」なら think、「何となく、そんな気がすること」なら feel。どちらを選んでも、気持ちはちゃんと伝わりますよ。
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