rise と raise の違い。ペンが立つのと、ペンを立てるのは違う

目次
授業中、先生が言います。
"Please ___ your hand."
空欄に入るのは、rise? それとも raise?
一瞬、手が止まります。rise と raise の違いは、英語より先に、日本語を見ると片づきます。
ペンが立つのと、ペンを立てるのは、ぜんぜん違う
机の上に、ペンが1本あります。
- ペンが立つ
- ペンを立てる
似ているけれど、別の動きです。「ペンが立つ」は、ペンが自分から立っています。もし本当にそうなったら、ちょっと怖いです。「ペンを立てる」なら、だれかがペンを持って立てているので、安心です。
「リンゴを立つ」とは言いません。「立つ」は自分でやる動きで、リンゴは立たせてあげないと立たないからです。だから「リンゴを立てる」と言います。
この「自分でやる」と「だれかがやらせる」の違いが、文法でいう自動詞と他動詞です。
- 自動詞: ものが、自分で動く(ペンが立つ)
- 他動詞: だれかが、ものを動かす(ペンを立てる)
日本語には、こんなペアがたくさんあります。
| 自分で動く | だれかが動かす |
|---|---|
| ペンが立つ | ペンを立てる |
| ドアが開く | ドアを開ける |
| 気温が上がる | 手を上げる |
下の段には、どれも「を」が付いています。
英語も、まったく同じ仕組み
rise と raise は、この日本語のペアと同じです。
- rise = 上がる(自分で上がる)
- raise = 上げる(だれかが上げる)

太陽が昇るのは、太陽が自分で動いているので rise。手を上げるのは、あなたが手を動かしているので raise です。
冒頭の空欄は、「あなたの手を上げる」ので raise でした。
英語は日本語ほど、きれいにペアが分かれていません。open のように、同じ形で両方に使える動詞もあります。rise と raise は、はっきり分かれている貴重なペアです。
迷ったら、日本語に「を」を入れてみる
文を見て迷ったら、日本語に直して、「を」が入るか試してみてください。
- 「太陽が昇る」 → 「を」は入らない → rise
- 「手を上げる」 → 「手を」がある → raise
「を」が付く相手(目的語)がいたら raise。いなければ rise。
rise は、人が「立ち上がる」ときにも使います。「立つ」も、自分でやる動きでした。
主語が he / she / it のときは、The sun rises のように s が付きます。
「値段が上がった」と「値段を上げた」、どっち?
ニュースでよく聞く、値段の話です。
どちらも「値段が高くなった」話ですが、見ている場所が違います。値段そのものが主役なら rise。「お店が上げた」と、上げた人に目を向けるなら raise です。日本語の「上がった」と「上げた」の使い分けと同じです。
rose って、あのバラ?
活用表に rose が出てきて、「バラのこと?」と思った人もいるはずです。形の変化も、ややこしいところです。
| 原形 | 過去形 | 過去分詞 |
|---|---|---|
| rise | rose | risen |
| raise | raised | raised |
rise は形が変わるタイプで、rose と risen を覚える必要があります。raise は、ed を付けるだけ。こちらは楽です。
rose は、花のバラ(rose)と同じ形です。花のバラは別の単語ですが、「rise の過去形は、バラと同じ形」と覚える手もあります。
raise は「上げる」だけじゃなかった
raise には、「上げる」以外の意味もあります。辞書には、たとえばこんな意味が載っています。
- 上げる(手や物、値段や数量などを)
- 育てる(子どもや家族を)
- 調達する(お金などを)
- 持ち出す、取り上げる(問題などを)
意味が増えても、後ろに「〜を」が来ることは変わりません。「を」が付いていたら、まず raise を疑って大丈夫です。
昇給をお願いするメール、どっちの単語を書く?
上司に「給料を上げてください」と言いたい。働いている人なら、一度は考える場面かもしれません。「昇給」は、アメリカとイギリスで言い方が違います。
- アメリカ英語: a raise
- イギリス英語: a pay rise(a rise)
名詞になると、「上がる」「上げる」の感覚だけでは選びにくいので、セットで覚えておくと楽です。海外の人とやりとりするときは、相手がどちらの英語かを、ちらっと意識してみてください。
ここで、うっかりやりがちな2文
間違えやすい文を2つ、「を」テストで直します。
「手を」が付くなら raise。「を」がなければ rise。ペンの話を思い出せば、迷わなくなります。
まとめ
- rise は「上がる」。自分で動く。後ろに「〜を」は付かない(rise – rose – risen)
- raise は「上げる」。だれかが動かす。後ろに「〜を」が付く(raise – raised – raised)
- 迷ったら、日本語に「を」を入れてみる
- raise には「育てる」「(お金を)集める」「(問題を)持ち出す」の意味もある
- 昇給は、アメリカ英語で a raise、イギリス英語で a pay rise
「気温が上がった」は rise。「手を上げた」は raise。身のまわりの「上がる」と「上げる」は、そのまま使い分けの練習になります。
あわせて読みたい:



コメント 0件 · 新着順
rise と raise、いちばん迷った場面は、どんなときでしたか?
まだコメントはありません。最初のコメントを書いてみませんか?